移ろう心の機微、心に去来するあらゆる感情が込められたバロックの作品たち。
綾と織りなす二本の旋律は並行して調和するかと思いきや、ぶつかり合い反駁することも。
通奏低音はハーモニーで色彩を与え、音楽にノリを与えます。
三本の線が複雑に絡み合う時に、そこに情念が湧き起こりハッとさせられることも。
ひとつのテーブルを囲み対話を楽しむような親密な編成、トリオソナタ。
演奏の、音楽の喜びをみなさんと共有できたら嬉しく思います。
【トリオマイセンの紹介】
かつて同じ職場で演奏していた仲間がバロックを本格的にやりたいと集いました。
主宰は、笛とバロック音楽が大好きな伊万里一八。
東京オペラシティのリサイタルシリーズ、B to Cで衝撃のトラヴェルソデビューを果たした下払 桐子は、それ以来ますますトラヴェルソとバロック音楽の魅力にハマり中。
今回がバロックヴァイオリンデビューとなる小島 愛子。興奮してバロックと親しくなる日々を過ごしています。
通奏低音の魅力にとりつかれている大内麻央もバロック演奏に心癒される毎日をおくっています。
そして、作曲家の森 亮平がチェンバロで参入。
コンサートでは、5人が入れ替わり立ち替わりトリオソナタやソロソナタを演奏します。
演奏会に向けて先生をお呼びして指導を受けています。第1回演奏会に向けては、チェロの懸田貴嗣先生にご指導いただきました。
〔名前の由来〕
トリオマイセンを漢字で書くと、トリオ万伊仙となります。
ちょうどバロック時代の17世紀後半から18世紀にかけて伊万里港から多くの焼き物がヨーロッパにまで運び出されました。ヨーロッパの中でいち早くその純白の陶磁器の秘密を解き明かし製造に成功したのはマイセンの窯でした。以来マイセンがヨーロッパを代表する窯元として名を馳せていくのはご存知の通りです。
いわば、伊万里一八、ドイツに行く、という洒落でつけられたアンサンブル名になります。
〈トリオ万伊仙〉をよろしく!